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2012-08-03

「長屋のブログ」   その5

「でもね、ご隠居みたいに筆が立つ人はいいですよ。
 今回だってこんな落語の台本みたいなブログにして、
 無駄にハードルあげちゃって、どうするつもりなんです!?」

「…それについては少し後悔しておるし、反省もしておる」

「それなのにアッシには文の天分はからっきしなんだ…」

「お前さん、自分にはムリだというんだな?」


ワシ五郎はご隠居の問いに答えることができません。
代わりに目にいっぱいの涙が浮かべております。


「なら故郷に帰れ。体鍛え直して日本一の力持ちに返り咲いて
 世界の猛者たちと地上最強の座でも争うがいいさ!」

「ここだけ聞いてたらアタシもその方がいいような気がするねえ」
「これ、広報の姐さん!」

「あら、ごめんなさい。でも地上最強って素敵じゃない。うっとり」


「…コホン、だがなアタシだって伊達に年を重ねいる訳じゃない。
 見込みのないヤツに無理難題を押しつけるような真似はしないよ」
「だけど、ご隠居! アッシには…」

ご隠居はワシ五郎の言葉を右の手で、スッーと制して、
両の腕を組み瞼を閉じて穏やかに話を続けます。


「お前さんが、ときどき送ってくれるメールな。
 アタシは楽しみにしてるんだよ。軽やかな言葉づかいに、
 実にくだらない冗談、"ウホウホ"とか意味不明な擬音」

「でも、それはご隠居さんへのメールだから…」

「アタシにできてることが、ブログでできない道理はないだろう?
 お前さんには、人様を楽しませる文章を書ける力があるんだよ」

「地上最強の力持ちになれるかもしれない力もね」
「これ、広報のねえさん!!」

「ご隠居、アッシのことをそんな風に…」


「なあ、ワシ五郎」
「へい」

「お前さん落語は好きかい?」
「へい!」

「寄席を開くことは?」
「生涯かけた一番の道楽です!!」

「お客様や演者さんはどうだい?」
「涙が出るほど有難いと思ってやす!」

「毎度キレイなチラシをつくる美術兄さんのことは?」
「…神様が降りるのどうのってぇのはちょっと」

「すまない…最後の問いは忘れてくれ。そしてお前さんの、
 落語や寄席への思い、お客様、演者さんへの感謝を
 まっすぐにに文字にするんだよ。わかるかい?」

「それでアッシにも楽しいブログが書けるんですかい?」

「ああ。このアタシには絶対に思いつかないような、
 世の中でお前さんにしか書けないブログがな!」


「ご隠居!」



(続く)
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すえひろがりの会

Author:すえひろがりの会
愛知県瀬戸市の「せと末広商店街」にある小さな寄席「せと末広亭」で年に4回寄席を開催しています。ぜひお気軽にどうぞ!
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◆今後のせと末広寄席◆
第36回平成30年 3月10日(土)
第37回平成30年 5月26日(土)
第38回平成30年 8月25日(土)
第39回平成30年11月24日(土)
第40回平成31年 3月 9日(土)
午後2時開演 木戸銭500円

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